「余計なことは考えない シャドー家のために」
大きな館〝シャドーハウス〟で貴族のように暮らす顔のない一族と、彼らに仕える、限りなく人間に似せて精巧につくられた〝生き人形〟の物語。
可愛らしいキャラデザとは裏腹に不穏な雰囲気で話題となった「シャドーハウス」。ついに原作を読んだら、ほのぼのしつつもゾワッと鳥肌が立つような不気味さを滲ませるストーリーで、夢中になる面白さだった。
動く皆が観たくてアニメを視聴してみたら、まあびっくり。いわゆる改変があった。しかもかなり大きめの。
原作未読の方にとっては「テンポがゆっくり」に感じると思うが、既読勢からすると爆速だ。
放送当時は衝撃を受けた原作ファンによってプチ炎上したらしいのだけど、1クールできれいにまとめるために原作者のソウマトウ先生がお願いし、脚本にも参加しているという。
でも「1クールできれいにまとめるために」とは?それ以上作る気はありませんということだったのか、先生に自信がなかったのか、、その改変にあたる部分は重要な伏線で、それを回収するのにはかなり時間がかかるから、慎重に慎重に、ちょっと後ろ向きに判断した結果なのだろう。
こうなると、結局放送された2期はどうなったのか、俄然楽しみになってくる。改変の帳尻合わせはきちんとしてくれるとのことだ。
ちなみに、初めて観る方にとっては、始まって数分はどういうことなのかさっぱり分からない状況が続くかもしれないので、せっかちさんにはちょっぴり苦しい作品かもしれない。1話をアマプラのウォパで観た恋人は、始まって3分くらいの間に2回「どういうこと?」と呟いていた。