喜連川風連

機動戦士ガンダムの喜連川風連のレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダム(1979年製作のアニメ)
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古典にして名作。

某評論家がガンダムを評して、誰もがニュータイプになれる可能性を示した作品だと語っていたが、腑に落ちた。

方舟たるホワイトベースには様々な種類の人間が集まる。

ずるい人、臆病な人、母親のような人、責任を全うしようとする人、メカオタクの人、、それぞれが軍人になろうとしてなったわけではない。

15少年漂流記のように、それぞれがそれぞれの戦う理由や役割を見つけ、成長していく。

その最たる例がカイシデンの成長だっただろう。

優生思想に基づく人類の平和を求めるザビ公国やニュータイプによる人類の統治を目指すシャアのそれに対をなすようだ。

それを当時としては精緻な戦争描写の中で描いたのだから、流行らないわけがない。

特にメカの整備シーンの多さが全体のリアリティを大きく底上げしている。

当たり前だが、機械は一度作ったら整備が必要なのだ。

理系の主人公というのも、即パイロットとして、ガンダムに乗れる説明として合理的で気持ちいい。

見れば見るほど、自分にも何かできるんじゃないか?と思わせる力がこのアニメにはある。

「君は生き延びることができるか?」
喜連川風連

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