古典にして名作。
某評論家がガンダムを評して、誰もがニュータイプになれる可能性を示した作品だと語っていたが、腑に落ちた。
方舟たるホワイトベースには様々な種類の人間が集まる。
ずるい人、臆病な人、母親のような人、責任を全うしようとする人、メカオタクの人、、それぞれが軍人になろうとしてなったわけではない。
15少年漂流記のように、それぞれがそれぞれの戦う理由や役割を見つけ、成長していく。
その最たる例がカイシデンの成長だっただろう。
優生思想に基づく人類の平和を求めるザビ公国やニュータイプによる人類の統治を目指すシャアのそれに対をなすようだ。
それを当時としては精緻な戦争描写の中で描いたのだから、流行らないわけがない。
特にメカの整備シーンの多さが全体のリアリティを大きく底上げしている。
当たり前だが、機械は一度作ったら整備が必要なのだ。
理系の主人公というのも、即パイロットとして、ガンダムに乗れる説明として合理的で気持ちいい。
見れば見るほど、自分にも何かできるんじゃないか?と思わせる力がこのアニメにはある。
「君は生き延びることができるか?」