『妄想代理人』及び今敏、『ツインピークスThe Return』、『ボージャックホースマン』、『マグノリア』、を通過した先で、現代の日本のポップカルチャーに絡め取った感じ。とても面白かった。緩いシュールアニメからハードボイルドチックなノワールに突入し、大団円を経て、ホラーに着地する。全体的に犯罪者をパッケージしないという姿勢の真髄さと、散々引っ張ってきた事象を時には放り投げるところの愉快さがとても良い。風刺としては特段うまいとは思わずとも絶妙なところに着地してると思う。最初からミステリー要素を塗し、真ん中に大きい空洞を置くことによって、終盤のハードな怒涛の展開も『セトウツミ』よりも受け入れやすくなってると思う。そうは言っても律儀な伏線回収と各々のキャラクターに対し誠実にドラマを紡ぐ様子は、テーマに直結することではありつつも個人的にはウェルメイド過ぎたかなとも。スカートとPUNPEEの主題歌はくるり『上海蟹の朝、瑠璃色の街』みたいで良かったですね。
