ぼっちちゃんのコミュ障の心理状態がリアルに表現されていて共感できました。その痛さをうまくメタ化しつつ、パロディ描写などでコミカルに描いてくれるので、暗くならずに楽しく見れます。
ぼっちちゃんの成長物語ですが、節目節目でライブシーンの音楽にのせてそれが表現されていて感動的です。コミュ障であるという先天的な性格を本人が頑張って変えていくようは成長と言うよりは、ちょっとした周囲の人との関わりから状況が変わっていく流れで、寛容さと希望を感じさせてくれる作品です。
一方で、ぼっちちゃんが基本的には性格が悪くないこと、ルックスが良いこと、ギターという一芸を持っていること、がストーリーの前提になっています。決して安易に甘い希望を持てる世界観ではないところは要注意です。
