異世界を舞台に王国所属の不動産で働くキャラクターの日常を描いたコミカルな作品。と思いきや、後半には意外とシリアスな展開が待ち受けている。きらら原作アニメにあってその点があまり好ましく思われなかったのか、視聴前に伝え聞く評判がかなりよろしくないように感じられた。だが物語が進行していく中で不穏な面も描写されていたし、そんなに酷評される？と個人的には最後まで楽しく観ることができた。何よりも持ち前の明るさとポテンシャルの高さで解決してしまういい加減さこそが作品の魅力とさえ映った。(OP楽曲が明るさに振り切れた曲調にもかかわらず、サビ前に戦争の血生臭さを映すショットで繋ぐコンテには違和感を覚えないでもないが。)とは言え、クライマックスのシリアスさも後の展開があって活きるポイントに感じられたので、幕引きがやや中途半端に思えたのも事実だ。主人公たちの掛け合いは微笑ましく楽しかったので、支店に移ってからの珍(?)騒動ももう少し観ていたかった。
