エピソード42
裏切りの代償
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あらすじ
HONKY TONKに一人の客が現れる。
その男はホームレスの風貌で、片足を引きずり、右腕もだらりと下げたままの姿であったが、その眼光は鋭く、 その目でポールを見据えるのであった。対するポールも、その男の姿を食い入るように見つめ返すばかりだった。 暫くの後、男が
「…久しぶりだな、ポール…」
と語りかけた――。
東と名乗るその男は、ひとしきりポールと当たり障りのない昔話を交わした後、
「堺を見つけた」
と言うのだった。堺とは、どうやらポールと東の昔の仲間らしい。今は顔も変え、 名も石橋と変えて政治家として生きている、と東はポールに説明し
「例のブツも奴のところにある奴から奪い還したい。…手伝って、貰えるか?」
と言うのだった。そうして、即答は避けるポールに
「また来る。考えといてくれ」
と言い残し、東は店を去ってしまう…。そんな二人の様子を蛮と銀次 は、店の片隅からただ眺めるしかないのだった…。
© 青樹佑夜・綾峰欄人・講談社 / チーム奪還屋