サイボーグ009 THE CYBORG SOLDIERの50の情報・感想・評価

エピソード50
第50話
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幌舞さば緒

幌舞さば緒

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「神ったって、一神教もあれば、多神教もある。自然崇拝やら、偶像崇拝…はては、肉体の一部まで崇拝するってなもんで…原始宗教まで辿ればこんな定義の曖昧なものはない」「確かにそうじゃが、共通するのは我々がそれを崇め、敬い、恐るということじゃ。そして、それに出会った時、我々は圧倒的なその力の前に無力さを感じる。そういう存在をワシらは神と言う以外にないのかもしれん…」 「分かってます。薬だけじゃ一時凌ぎにしかならないことは…とにかく、食料から何から根本的に不足しているものだらけで…」「ごめんなさい。文句を言ってるんじゃないんです。ただ、救えるかもしれない命が貧さのせいでと思うと…」 「ヒスイ…待て、ヒスイ。お前が…お前がおかしくなったのは、このモアイを見つけた頃からだった。ヒスイ、お前は操られているんだ!このモアイに!」「笑わせないで。私を操っていたのはあなた。私はあなたにとって便利な道具にすぎなかった」「ヒスイ、私は…私は決してそんなつもりでは!」「私は目覚めた。このモアイ像の力で。でも、それだけじゃない」「ヒスイ…」「私は…我は卑弥呼!」 「神の配剤、すべては神の意思」「神だと?今きみの〝卑弥呼〟という名のもとに起きている事も神がやった事だと言うのか!ヒスイ、きみは…」「ヒスイではない。我は神によって目覚めた。我は神に仕え、神の望む事を我が力で成したまでのこと」 「何故これほどの力が…ヒスイ、何が君にこれほどの力を与えた。神か、悪魔か!」 〈いけないよ。それじゃあいけないよ〉〈やな心が見えるよ。あんたの中にね〉〈何を迷う。お前はどうして迷っているのだ〉「精霊達…何をざわめく精霊達。何を恐る」〈いつものお前じゃないよ。お前はいつものお前じゃない〉〈ダメだ、変わっちゃダメだよ〉〈お前は…お前は何かに惑わされているんだ〉「黙れ!黙れ!」〈お前は違った。お前は変わった。惑わされといるよ〉 「ジョー、やっぱりここに来たのね」「やっぱり?」「そういう予感がしたの。何故だか分からないけど私、未来まで見えるようになってしまった」「確かに僕も何かに誘われるようにここに来てしまった。僕にも分かる。もっと恐ろしい事がここで起き始めようとしてるって…」「ジョー、私変なの。何か心が…自分の心が怖い」「分かっている。何かが僕達の中でせめぎ合っている。誰かが僕達をここに誘い込んだ。それが罠だとしてもいい。ここに集まらなければならなかったんだ僕達は。戦いが始まろうとしているんだ…今までに経験したことのない戦いが」