『ジョジョ』の傑作は第二部ッ！
…という原理主義者の僕ですが、アニメについては第三部最高ッ！…というか、原画の再現度で言えば、第一部や第二部を凌駕する描き込みッ！見事なりィッ！
また、物語においても太陽を克服ッ！
…じゃあなくて、弱点を克服ッ！
何しろ、第三部は少年漫画の王道を意識したため、場当たり的な荒木イズムが足りないと思っているのですが、映像化してみると荒木飛呂彦先生が敬愛するホラー映画の断片を感じることが出来たのですッ！
まさか「節制」や「恋人」のエピソードがホラーっぽく感じるとは意外意外意外、特に原作ではネタ的な印象が強い「太陽」が見事なまでに大化けしたのは驚愕を超えた驚愕ッ！
それに、見事なのは演出だけではなく、物語としての構成も同じでして、原作を毀損しない程度のオリジナル要素を入れたり、場面の前後を変えたりして、原作だけでは説明不足に陥る箇所に滑らかさを付与する配慮、これがプロフェッショナルの仕事ッ！
更には公式カラーが存在しない『ジョジョ』の特色を逆手に取った“色が変わる”演出は、まさに『奇妙な冒険』たるに相応しいストレンジッ！原画に近づけようとする姿勢と相俟って、まさに“動く単行本”を想起させる仕上がりッ！凡百なアニメなんて目じゃないぜッ！
ただ…あえて難を言うならば…。
スージーQの声を務めた小島幸子さんの若々しさに違和感…しかし、それは目を瞑るのが大人の嗜み…そもそもアニメ化された時点でファンにも覚悟が必要…小さな棘はグリグリと磨り潰すのが大切…。
あと、全年齢向けの修正も…。
前半はDVD、後半はAmazonプライムで鑑賞したのですが、Amazonプライム版は全年齢だからか（もしくはテレビ放映時と同じ？）不自然なまでに人体損壊描写に修正が入るのです…まあ、グロテスクな表現は仕方がないとは言え…承太郎の喫煙シーンはいきなり顔半分が真っ黒になる始末…そんなことをしても無駄無駄無駄無駄ァッなのが偉い人には分からんのですかね…。
まあ、そんなわけでッ！
些かの愚痴はありますが、それを凌駕する原作再現度の傑作アニメ。まさか、イギーとポルナレフの絆に涙するとは…原作を何度も読み込んだ僕でも新鮮に感じる空気が「そこにあるッ！」のです。ファンならば鑑賞必須ッ！是非ッ！
