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ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン 第2クールのmegurosのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

第6部ストーンオーシャンは13話からの懲罰房以降を特に面白く鑑賞。DアンGのヨーヨーマッやミュウミュウのジェイルハウスロック、ヴェルサスのアンダーワールド、身体を反転させるC-MOON等、登場するスタンド能力はバラエティに富んでいて尚且つ凶悪。さらに、徐倫たちのスタンドが弱くて毎回苦戦を強いられる所も良かった。

加えて、アナスイとウェザーリポートが魅力的なのも大きい。特にアナスイのダイバーダウンは、自動追尾スタンドの脳にカエルの脳を繋ぎこんで対処を図ったり、身体の内部から骨格ごと改造して外見を偽ったりと狂気の領域。味方の身体にダイバーダウンを忍ばせて身代わりになるあたりも含めて、歴代ジョジョシリーズの中でもトップクラスに好きなキャラクターになった。

また、6部はここに至るまでのジョースターvs DIOの完結編でもあり、時系列で引き継がれてきた決闘がマルチバース的な結末に至るその構成も素晴らしかった。「覚悟は絶望を吹き飛ばす=覚悟できていることが幸福」というプッチ神父のロジックは予定説的なものと思われるが、宇宙の収束/特異点からビッグバンを経て再び宇宙を繰り返すことで、精神は何が起こるかを知っている状態を実現せんとするその欲望は人間1人の欲望のスケールを遥かに超えている。そうした神の視点に近いDIOの遺志が聖職者であるプッチに引き継がれている点もよくできている。

時を止めることより、時を加速させることが恐ろしいとはまさか思わなかった。メイドインヘブンの絶望感は映像作品で味わえるものの中でも屈指。そこに時空を超えたエンポリオがウェザーの能力で向き合うのだから胸熱過ぎた。FFの最期を描いた21-22話あたりも良かった。
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