キラウエア

ソードアート・オンライン アリシゼーションのキラウエアのネタバレレビュー・内容・結末

1.0

このレビューはネタバレを含みます

全てのシーン、セリフがクライマックスの様に表現されるので本当のクライマックスが霞む。ドヤドヤドヤと押し付けられている感じがして全体的にもっと強弱と緩急をつけて欲しい。胸焼けする。
要所要所に足される細かい設定もご都合で物語や登場人物に影響したり、急に無かったことになったり。

今までのシリーズも多々あったが構成や設定が曖昧でご都合で下手くそ。
大罪を犯した事で護送されるキリトとユージオに彼等の刀を渡す許可がおりる、アリスを助ける為だけに必要なカーディナルの短剣を何故か予備としてもう一本渡す、敵剣士の記憶の消され方にご都合でムラがある、双子を怪しいと思っていたのなら態々刺されず対処すれば良いし、キリトが敵女剣士に意図的に大技を放ち風穴空けといて誰か助けてと懇願、アリスは高所恐怖症なのかな?ほんでいざって時の為に取っておいたと渡す金の杭は何?…書き記したらキリがないけどどれもこれもコントかと思った。
…意味が欲しいのよね…行動する、選択する意味が。この後の展開に都合が良いからと言う制作側の理由ではなく、その世界に生きるキャラクター達の心理として。
例えば…
剣は証拠として没収するでええやん?
短剣は途中で使うにしろアリスに使うにしろ一本の方が貴重な感じするやん?
女剣士が強過ぎて本気にならなければやられていた、風穴を開けたのは故意では無かった。その上で彼女も助けたいでええやん?

…何か全体的に手抜き感があるのよ。考えるのが面倒臭いからここで出してしまえとか、こんな設定入れてみましたけど他の事と齟齬が出るから無かった事にしようとか。急に悩んで頭抱えて弱くなって、かと思えば次の瞬間さっき迄何だったのって思う位普通になってたり。傷を負っても普通に走ったり戦ったりしてるのに戦闘が終わると絶命しそうと大騒ぎ…やっぱりコントだな。



そもそもね、ずっと目をつぶって来たけど…

多くの人間が2年もの間昏睡状態になり、4000人の人が亡くなったあのゲームシステムが未だあの世界で普通に認知されてる理由が分からない。

国が関与してる、世界があの技術を医療に使えると研究してる。それは理解出来る。
ただそれが密かにでは無く大々的に行われている事、そして新しいゲームが幾つもリリースされ数多くの人が没入してる危機感の無さに疑問を感じる。
若いキャラクター達はアホだなぁと思いながらも優しく見て世間知らずなんだなと思えるが、アスナのお母さんなんてあの事件の事を口に出しているのに小言を言う位で留まってる所が意味不明。「あれとこれは別物なの!」と言われても「そうですか」とはならないよね、普通。
俺があの世界の住人なら自分の近場の人間には機械ぶっ壊してでも止めると思う。

まぁこう言う所よ。制作側はちゃんと説明しない、視聴側は優しく見てあげないといけない。
それを許容出来て初めてこの作品を楽しめるのだと思う。許容出来る受皿があればご都合で進んで行く設定も一本通ってないキャラクターの心理描写や行動も、派手でドラマチックな感動巨編になるのだろう。多分。


友人がそんなにハマっているのだから人に勧めたくなる何かがあるのだろうと視聴してきたが、シーズン3の17話まで見てリタイア。
よく頑張ったと思う。

解決していないこともあったがアインクラッド編とマザーズ・ロザリオ編はそれなりに面白かったと思う。それは間違いない。
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