八咫烏

ユーリ!!! on ICEの八咫烏のレビュー・感想・評価

ユーリ!!! on ICE(2016年製作のアニメ)
4.1
ある日突然、世界大会5連覇の金メダリストがやってきてコーチになる、フィギュアスケートアニメ。
メンタルが弱くて落ち目、年齢的にも崖っぷちの主人公が、このコーチと金メダルを目指す。
距離が近くベタベタしてはいるが、いちおう師弟愛の物語。
opがすごくいいので、実はこれだけで観る価値はあると思う。

作画もいい。
特に画角やカメラアングルがすごく良くて、ジャンプの軸がブレたりすると、ドキッとさせられて現実とリンクする。
制作されてからだいぶ経つけど、忘れた頃にあの作画が恋しくなる。
何だか中毒性があるのだ。

選手たちの振り付けや、使用する楽曲も、各分野のスペシャリストがイチから作り上げている。クリエイターの熱量がスゴイ。
この作品が作られた時期も良かった。
日本の男子フィギュアがアツかったので、普段アニメを観ない層も取り込んだような印象がある。

まぁBL風味を敬遠してこの作品を観ないのはちょっともったいない気がするよね。
序盤の導入部分より6話以降、グランプリシーズンに入るとストーリーも面白くなってくる。
終盤の流れを畳みかけと取るか、駆け足と取るかは微妙なところだが、自分は後半の方が圧倒的に好きだった。

主人公のライバルユリオがヤンキー丸出しで(ヒョウ柄着てるし)ガラが悪い。
しかし「この容姿でいられる期間は短いんだ」というセリフで感情移入。
「ブタに食わせる金メダルはねぇ!」は
けだし名言(主人公が太りやすい体質)

グランプリ進出をかけて戦う選手たちは、2人以外もみんな実力と個性、愛嬌と可笑しみがある。
ヴィクトルの無敵オーラもいいが、師弟愛をちょい削って、こちらをもっと掘り下げてもよかったとは思った。

opは何回観ても飽きがこないし、edも工夫が凝らされていて楽しかった。
現在延期、公開未定らしいが劇場版の作画も楽しみだ。

〜追記〜
制作中止かー。とても残念だ。
どこか他の制作会社が引き継いでくれないかなぁ。。
とりあえず山本沙代監督の新作が観たいのだが。。
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