センカン

マクロス ゼロのセンカンのレビュー・感想・評価

マクロス ゼロ(2002年製作のアニメ)
3.8
これが2002年のCGという奇跡。

マクロスシリーズOVA作品、タイトル通りシリーズの中で最古の時系列を描く原点とも言える話。戦闘機から見るとバルキリーが如何に狡い兵器なのな分かり易く、初戦でボロボロにやられる姿が印象的です。
その分初めて乗るパイロットにとってかなり難易度高い機体なのもまた分かりやすい。他のOVAと比べて機体自体はシンプルですが、バルキリーでの空中戦のセオリーが構築されてく感じ。入門編感が強い。

いきなしメカ関連の話書き過ぎましたけど、本作は他作品と比べるとプロトカルチャーの話が主軸に置かれていて、マクロスシリーズ全体の世界観の骨子ともなるプロトカルチャーを学ぶ上でも入門編の要素があります。意外と大事。
マクロス三大要素で言うと、初CG作品という事もあってメカにフォーカスを当てたいところですが、全体のバランスで言うと姉妹との三角関係の部分が強いように感じます。シンの島での日々とか微笑ましくてずっと観てたい。
逆に歌は、滅びの歌という重要なファクターにこそなってますが、TVシリーズと比べると曲数も少なく、作品としてのイメージ付けにもあまりなってない印象。

そういや本作はマクロスの世界の中でも有名な話らしく、フロンティアでは劇中劇として登場しましたね。ランカちゃんのマオがハマり役過ぎて泣ける。心なしかオチまで一緒じゃないか。

んで先にも書いた通り本作はマクロス初の3DCGでメカを描いたシリーズ、技術が10年くらい先回りしてない?ってくらい美麗。最新のモノに比べると少し見劣りする点もありますが、一方でディテールへの拘りは強く、細部に至るまで作り込まれています。今作で初めてCGメカを観たって世代の人は感動しただろうなーと羨ましく思います。

点数内訳
世界観:3.5
ストーリー:3.5
キャラ:4
音:4
映像:4
スコア:3.8
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