チートだけじゃないよ！
お仕事系異世界転生の優秀作
1話不安でしたが中盤にかけて面白みが増してきた作品。能力自体はどうしようもくチートで、ヒロインが裸足で逃げ出し、終いには神扱いの始末。
ただファルマ君をはじめ周囲の人々、敵役に至るまで背景がしっかりしててキャラ作りが上手い。また直接的な敵が人間ではなく病なので、勝った負けたの恨みぐさが無く平和に観れる。
具体的にあげるとまずは父親ブリュノ氏、ある日突然自分の息子がチート化して、自身と同じ仕事で圧倒的な知識量を披露される状況で終始冷静。激昂もしなければ謙りもしない。対等な人間としてファルマ君に相対する姿が凄く安心する。この人の立ち回りで作品が支えられてると言っても過言ではない気がします。
個人的に親の描き方が上手い作品は面白いと思ってます。成人前の子供が難題に本気で立ち向かう中、居なかったり影薄かったり、敵だったり世界最強だったり笑、そんな作品は沢山ありましまぁそれでも良いと思います。親って扱い難しいんですよね。
そんな中で精神的に子を支えながらも、援護し過ぎず子供を見守るポジション取りが出来てる作品は好みです。ファフナーとかが良い例かも。
あと薬師ギルドの会長さん、やっと典型的な雑魚キャラが現れたなと逆に安心してたのですが、ちゃんと背景隠してるやんか…
悪い人ではあるのですが、聖人君主ばかりの本作においては、ある意味一番人間味があるようにも感じました。どんなに相手が正しいって頭で分かってても認められない意地ってあるんですよね。
最終回EDの表情でちょっと泣きそうになりました。
久々に異世界転生で当たりを引いたと思いました。
点数内訳
世界観:4
ストーリー:3.5
キャラ:4
音:3.5
映像:3.5
スコア:3.5
