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進撃の巨人 The Final Season Part 2の傘籤のレビュー・感想・評価

進撃の巨人 The Final Season Part 2(2022年製作のアニメ)
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ジークと共に人類安楽死計画を進めるエレン。調査兵団の仲間たちはエレンの真意を測りきれぬまま、解決の道を模索する。
ずっと放置されてた伏線を回収しつつ、「道」という場所を示すことで、人類史についてのお話にもなっています。おそらくガビというキャラに対するアンチは結構いるはずで、彼女の一方通行な考え方によって死んだ人は何人もいた。でもガビのキャラクターはどう見たってエレンの幼少時代の反復だし、一種の「洗脳」によって植え付けられた思考なのでむしろ私には「かわいそう」なキャラに見える。
エルディアとマーレ、それぞれのキャラクターが火を囲み、過去の出来事について語り合う場面は、マルコが死に際で言っていた「まだ、ちゃんと話し合っていないじゃないか」という台詞をそのままなぞっていて胸にくる。また、コニーみたいなバカっぽいキャラにも「弱さ」を露呈する場面が用意されてるあたりつくづく信頼がおける作品だなと感じる。というかこの作品でそういう心の弱さを露呈しなかったキャラってリヴァイくらいじゃないのかな?(その分身体的にはボロボロになっちゃいますが)。
簡単に二項対立にすることがないのがこの作品のすばらしい点で、最後に至るまでそのスタンスは貫かれています。作者である諫山創のその信念は、世界的な気分でもあって、だからここまで多くの人に刺さったのだろうなと思う。
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