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進撃の巨人 Season2の傘籤のレビュー・感想・評価

進撃の巨人 Season2(2017年製作のアニメ)
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逼迫した状況がずっと続いていきます。ついに壁を破壊した巨人の正体がわかり、事態は急速に変化、奪われたエレンを取り戻すために調査兵団は死に物狂いで敵を追いかけます。
シーズン1に比べ話数は少ないですが、作画のクオリティは全体的に向上、ほぼ毎話立体起動装置を使ったアクションも用意されているためバトルアクションとして非常に見ごたえがあります。ライナーとベルトルト、クリスタとユミルなど、シーズン1では語られなかったキャラクターを掘り下げ、しっかりと物語の中心に絡めていく脚本が見事。というかそもそも原作があまりに出来がいいわけですが、それをアニメにするにあたって緊迫感を維持したまま提示しており、原作の良さをしっかりと反映しています。燃え上がるようなOPの曲、どこか切なく神秘的でもあるEDの曲も作品の雰囲気にマッチしており好みでした。
個人的に今回のMVPはユミルですかね。なぜこの世に生まれたのかわからない中で、それでも生きる意味を探し、クリスタという存在と邂逅することで「自我」が芽生える。「自分偽りながら生きている者同士」だからこそ理解できる、信じ合えるクリスタとの関係性は胸に迫ります。クライマックスにおいて彼女が何をどう選択するか次第で話は大きく変わっていたはずで、会話の中で見えてくる彼女の過去や人間性はヒリヒリとした状況に拍車をかけていて良かったです。
エレン・ミカサは前シーズンに比べ活躍する場面が少ないですが、それが最後のカタルシスにも繋がっており、終わるタイミング的にはばっちりかと。リヴァイへーちょファンの方には物足りないシーズンになってそうですけどね。
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