よふかし

進撃の巨人 The Final Season 完結編(後編)のよふかしのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

長く続いた作品の締めくくりとして申し分ない。漫画も読んでいたけれど、ラストをアニメで見届けることができてよかった。

愛する人が世界の敵になったとき、世界の為に愛する人を殺せるか。

そんな正解のない問いへのミカサの答えがユミルの背中を押したんだと思う。2000年後の君はエレンだと思ってたけれど、ミカサだったのかな。狂おしいほど愛してるのに、自分の手で終わらせてあげたミカサは強い。
奇しくも私が好きな新海誠の「天気の子」とは真逆のエンディングだった。でも、どっちも好きだ。結論はさほど重要ではなくて、それを選ぶまでの過程が誠実で美しい。良い物語だった。
ずっと、タイトルコールがアルミンだったのも、これはアルミンが語る物語だったからなんよね。痺れる構成。そんなアルミンもエレンの罪を背負って、一緒に地獄に落ちてくれる。愛にできることはまだあります。そう、共に地獄に落ちることです。
あと、エレンの自由への盲信を見てると、「僕らは地球を冒険するには遅すぎて、宇宙を冒険するには早すぎた」って言葉が頭をよぎった。エレンは冒険がしたかったんだろうな。地ならしをすることになった理由が「バカだったからだ」になるのも、エレンの精神の未熟さを表してる。けどさ、だからこそ、時間の流れがよく分かんなくなる力の奔流にさらされながらも、自分以外の仲間たちを守るために〝巨人を一匹残らず駆逐すること〟は初志貫徹したのカッコイイと思う。最後に、ミカサに10年くらい引きずっててほしい!って情けないことを言ってるのも含めて、エレンは魅力的なキャラクターだった。
心血を注いで演じてくださった梶裕貴さんをはじめ、進撃の巨人に関わった全ての方々に感謝!
よふかし

よふかし