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平家物語のkoumatsuyaのネタバレレビュー・内容・結末

平家物語(2021年製作のアニメ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

古川日出男の原作はちょっと目を通した程度だけど、口語調?の独特な文体をアニメーションにしたら確かにこんな感じかもしれない。

平家の結末はほぼ決定的なので一話からすでに切ない。

これは…重盛と徳子とびわの関係性が軸になる感じか??果たして…。

『殿下乗合』の一節、展開に鳥肌が立った。重盛の晩年エピソード『医師問答』はエモーショナルなお話なので、山田尚子監督の感性でどう描かれるのか楽しみだったりする。


追記

随所で挟み込まれる琵琶の語りは未来からの視点。おそらくは終盤、最終話辺りで語りの方に収斂するのかな、と。この琵琶歌が誰に向けて奏されているのか、その時に解るのだろうけど…

「どの一節をどんな演出で見せてくれるのだろうか」と、どきどきしながら待つこの感じは、中世の武家や庶民の楽しみ方と、ちょっと違うけどかなり近い感覚なのでは…?

さらに追記
続きが見たくてFOD加入した。ので覚え書き的に…

【第二話】前半は一話の『殿下乗合』の事後処理&人物相関を解説する意味合い?もっと視聴者置いてけぼりでもいいんですぜ…と思ったけど丁寧な描写とも言える。なんか小生意気な高倉天皇が今後どうなるのか…
『祇王』ベースのエピソードが絡んできて後半へ…いろんな感情が渦巻いているであろう世界をストン、と後半にまとめた感じ。
も、もっと話数を割いて掘り下げていただいてもいいんですぜ…でも六波羅?での仏御前とのやり取り、最後の祇王の目は写さない。どんな表情をしていたのだろう…

庵へと続く道でびわが見た未来…この作品のテーマの一つが見えた気がした。女性目線、という言葉だけでは表せない。そういうことじゃないんだ、もっと根源的なテーマな気がするぞ。そういうことを描こうとしている気がする。うまく言えないけど。その視点は今まで持ってなかったので新鮮だった。
といったところで徳子入内。あぁ、行っちゃだめだ…次回。

【第三話】
『鹿ヶ谷』メイン。90分くらいの映画を一本見たかと思った。凄すぎる。

【第四話】
 序盤は成親・康頼・俊寛僧都の配流の下り。メインは重盛の熊野詣から。このシリーズで描かれる仏教観の方向性というか、どこへ向かっているかが見えてきた。
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