平家物語の勝沼悠のレビュー・感想・評価

　あの平家物語が令和にアニメ化。

　未来が見える語り部と平重盛家族を中心として平家物語を描いていく。
　平維盛に感動する日が来るなんて！　でも、確かに諸行無常の平家物語を描くのであればこの視点が最もふさわしい。平家物語は勇ましい戦記物ではなく、歴史の無常と人の儚さを描く物語なのだ。
　未来が見える瞳は世の儚さを、死者が見える瞳は亡くなった人々の思いを写す。祈り語り継がれることで儚い人生の一つ一つが歴史へと紡がれていく。

　平安時代、令和時代のアニメの最高傑作。