この手のものにありがちな、登場人物全員筋肉の所在が不明な細身の見分けがつきにくいイケメンで、敵が引くくらいに無能な上独り言が多く、子供の頭蓋骨が大人よりもでかいというのはまあまあぎりぎり我慢できるノイズだけど、ヤクザという要素に視聴不能なくらいに違和感を覚える。身も蓋もないけど。
なぜヤクザを取り入れるんだろう。しかもスーパー美化。ギャップの為のかませ要素としてヤクザにしているんだろうけど、こんなにほんわかしていないし優しくもない。当たり前だけど、話通じることの方が少ないし世間一般の人に想像が及ばないくらいの迷惑行為を働いているわけでそういうことがちらついて見ていられない。
アウトレイジシリーズはヤクザの構造そのものをいじり倒したエンターテイメントだから面白いのであって、ヤクザ漫画や映画（それ自体ファンタジー）など二次的または三次的な情報の上辺だけ掬い取った「ヤクザってこうだぜ！」みたいな知能指数の低い思い込みは職業系作品にありがちな知らずに作ってる感に通ずるものがあるが、ヤクザものはどれも特にひどい。
これも例に漏れずひどい。ヤクザ風ですらない。レシピを見ずに味見もせずに生み出した「調味料と解体された食材の塊」の完食を強要される状況に似ている。幸いすぐに視聴をやめられるだけマシだが。
