丁字路

その着せ替え人形は恋をするの丁字路のレビュー・感想・評価

その着せ替え人形は恋をする(2022年製作のアニメ)
3.8
序盤の主人公の卑屈な思考や、同級生への敬語口調は「コミュニケーションに不得意な学生」として解像度が高めだった。

五条くんが喜多川さんとのファーストコンタクト時に「美人」みたいな感想を抱かなかったことでぐっと信頼できるなと思った。思えば作品全体では一度も顔(素材)の良さを指摘したり心の声として出てきたりしなかったと思う。

喜多川さんの小さなgiveから五条くんにも与える理由ができていて、二人が関わるきっかけには納得感がある。

スケジュールを勘違いしたときに相談しないで抱え込んだり期待に応えられないと思って泣いたりする五条くんと、それに気づいたときに「いや相談しろし!」とは考えずに気づけなかった自分が悪いと思って泣く喜多川さんは、結構価値観や考え方が近い存在で、根っこが似ている組み合わせなのかも。
      
喜多川さんはぐいぐい来るけど初心でオタクスラングにも詳しいところが、「こんなギャルがいたらいいな」で作られた存在っぽい気がしている。五条くんに惚れるのが結構急な印象を受けた。

五条くんが衣装を作るようになってからは大分お色気系のシーンが多い。主人公の夢精や勃起シーンを入れている点や五条くんの照れ方から、作者は五条くんにも可愛さを見出しているんだろうなと思った。

あんまりキツいと思わずに見続けられたのは五条くんと喜多川さんから人として嫌な感じがしなかったからだと思う。

EDがかわいい。
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