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東京24区のobaのレビュー・感想・評価

東京24区(2022年製作のアニメ)
2.8
初めこそ群像劇のようなクロスストーリーのような風態でトロッコ問題の放棄から始まって盛ってるな〜〜と思ったけど、最終話も1時間もらえたらもう少しマシだったのか否か…

みんなで大好き!って言って愛が溢れるエンディング!ってのがやりたかったのが見え見えで、いや元気玉に手を挙げない権利をどう認めるかみたいな話がやりたかったんじゃないの?と肩透かしを食らったような。

日陰者なりに自由にやるDoRed、大のために小を切り捨てる豪理と外警とコウキ、バランスをとりたくてウジウジしているシュウタと陣営ごとの価値観の違いが結局テロはアカンとかアスミが大事とかでなあなあになり枠組みとして死んだ印象。
全部認めて死んだカバはなんだったのか。

曲がりなりにも家庭を持っていた豪理を大のために小を切り捨てるヴィランとして据えたのに、アスミの意識が残ってたことに狼狽えるのが覚悟決まってなさすぎてダサい。ちゃんと後戻りできなくなってろよ。これだったらハザードキャスト内で自然発生したバグがアスミの形をとってるだけの別人とかの方がまだ扱いやすかったんじゃないか?かっこいいし。

最終的にアスミ解放とカナエシステムの凍結の最大公約数的結末を見ていたラン、ターキーとかコウキとかクナイの死に関わった連中にはちゃんとキレ散らかしててよかったけど、ブチ切れてる時くらいいつもの変な俺様ちゃんとか○○っしょみたいのが抜けたらよかったかなと思ったけど、飄々を装うための仮面ではなく根っこからそういう言葉を使わないとアイデンティティを大切にする勢力の頭目として説得力がないのかな。ってのは少し想像がついた。ただ冷めた笑いは出た。

シュウタの覚悟自体は決まってるのに行動理念が英雄願望だからヒーローは時代遅れとか筋トレに逃げたとかボコボコに言われまくるのが可哀想で。黒葛川助けたんだからコウキも筑紫も便宜測ってもいいんじゃないのかな。割り切り方は色々あったろうに気持ちよくないのを選んだ感。

総括するとリアル志向がすごく邪魔でした。アニメ見てるのに普通の感性とか求めてなかった。
展開してればグッズ買ったりYouTube見てくれる人を囲うのは上手くいったみたいだし商業的には一定の成功と言っていいんじゃないですかね。やり口は同人ゴロのそれと何が違うのかわかりませんが。
oba

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