ヴァンパイアは美しいと相場が決まっている。美を守るためには審査も厳しいに違いない。「トワイライト」だって、誰でもヴァンパイアに成れたら美形一家は崩壊してしまう。血を吸われたらヴァンパイアに成れる訳ではないのだ。コッポラの映画「ドラキュラ」では、ドラキュラの血を吸わせる事がヴァンパイアに成るための方法だった。このアニメもそうだ。ヴァンパイアに恋しないとヴァンパイアにはなれない。何百年も愛を求めて彷徨い歩くのは辛い。
中学生の恋愛観はこんな感じだよね。深夜アニメなので際どい感じはあるけど、夜守コウの冷めた感じが丁度良い。数百の歳の差を越える恋バナは期待出来ないけど、そんな時間の概念なんて、夜が変えてくれるような気はする。
夜は別世界。時間が流れているのが目に見えるような感じが好きだ。静かに、ゆっくりと時は流れる。それが永遠のように思えてくる。そんな時にヴァンパイアと夜空を飛べたなら、お月様の近くまで行けたなら、もう太陽なんて要らないと思えるかもしれない。夜が待ち遠しい。
