彦次郎

よふかしのうた 第1期の彦次郎のレビュー・感想・評価

よふかしのうた 第1期(2022年製作のアニメ)
3.9
中学2年生夜守コウが深夜に外出した際に吸血鬼七草ナズナと出会い自身も吸血鬼となる条件『吸血鬼に恋をする』ため毎日夜ふかしをするラブコメ。コウは普通に勉強もできて女の子にもてるけれども人間関係が原因で不登校になるというリアルさで対するナズナは下ネタ好きだけど自身の恋愛絡みになると赤面する酒好きという面白いキャラクターです。その2人が家でレトロゲームに興じているのは微笑ましい「よふかし」でした。
タイトルとおり舞台は夜。基本的にはコウとナズナちゃんの交流がメインで少し寂しげですが話が進むにつれ幼馴染の朝井アキラ、夕真昼や他の吸血鬼たちが登場してきて賑やかになってきます。そして吸血鬼を全滅させようとする探偵鶯餡子が登場して話がシリアスになるという非常に続きが気になる(原作未読のため)結びとなっていました。
吸血鬼と言えば夜ですがその夜について人間の持つ感覚として掘り下げており美麗な映像はアニメならではといえるでしょう。
ブラック企業に勤めるOL白河清澄さんへのマッサージ話は社会人の生きづらさと本来持っている「夜」の魅力について述べられている秀逸だったと思います。

長いけど余談。
個人的には全然未知の状態で1話を見て終盤の演出が素晴らしくED曲『よふかしのうた』が脳髄に刻まれてしまいました。本作のOPとED曲を担当されているのがCreepy Nuts。本作と見事に合致しているため歌が公開されているyoutubeを見るとコメントに
”オードリーがM1で結果残してANNのパーソナリティになる→長寿番組になりCreepy nuts(特にDJ松永)がヘビーリスナーになる→若林と山里の「たりないふたり」を見て感銘を受け、曲に書き起こす→それを聞いたオードリーがcreepyに興味を示し、接触する→若林とDJ松永が意気投合。ANN10周年のライブのテーマソングをcreepyに依頼し、「よふかしのうた」を作り上げる→漫画家のコトヤマが同曲に感銘を受け、連載作品の題名に採用→漫画が人気を博し、アニメのEDにcreepyの「よふかしのうた」を採用”
と載っており胸が熱くなりました。Creepy NutsのPVも良いですがアニメEDの映像も良いということでまさに名曲!
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