群青

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-の群青のレビュー・感想・評価

3.0
原作は最も好きな漫画の一つ。

旧アニメは…あの時代を小さい頃に育った人はまあ観ていただろうな。そばかすに1/3の純情な感情とかすごく良かったし。
結局打ち切りで終わっちゃったんだけどおれも最終話のオリジナル編は観ていない。風磨一族?とか忍者?とかだったような。その前のもう1人の飛天御剣流の剣士が出てきて剣心の目が見えなくなってしまうエピソードまでは観ていた。

個人的には最も好きなエピソードは人誅編なのだがこれをTVアニメではやってくれず、代わりにOVAで過去と原作最後とそのあとの話まで描く星霜編までをやってくれたがまあTV版とデザインも雰囲気も違うので賛否両論。
個人的にはこういう終わり方もアリかな、という具合でした。

そんな思い入れのある作品のリブート。今度は最後まで、と言わず連載中の続編もやってくれるんだろうな、と感じ声優の違いに慣れられるかどうかの不安もありながら鑑賞だった。


良いところは先述した声優。
剣心役の人は旧アニメ版のハマりっぷりにプレッシャーは相当のものだったと思うのだが見事、新剣心として声を定着させられたと思う。剣心としても抜刀斎としての雰囲気の違いも完璧。1話からとはいかないながらも、2クール丁寧にやり切ったと思う。

薫役も感情豊かな10代の女の子って感じでよかった。斎藤と戦いながら幕末に戻っていく剣心を心配する感じとかマジな感じでした。

脇役ではガトリング武田の真殿光昭笑
同じ原作者の武装錬金では変態パピヨンを好演、いや怪演しており今回のガトガトガトという狂気じみた吹替は最高でした。
ガトリング武田は北海道編で……なので、もしそこまでアニメしてくれるなら楽しみでしかない。というかここをゴールとして配役してるとしか思えない笑

厳しかったのは斉藤。
日野聡も素晴らしいのだががいかんせん旧版の鈴置洋孝の斎藤が凄まじくこれはもう仕方がないとしか…
他のキャラも概ねでした。素晴らしかった。


悪かったのは演出?脚本?
そこにいく前にまず、作画は同期に呪術廻戦やらフリーレンやらめちゃくちゃなアニメがあるため単純な比較ではない。というか呪術は逆に現場に死人が出ないか心配になるレベル。マジでアニメーターには高給取りになってもらい人口が増えて欲しいと思うばかり。
今作に限っていうと単純に下手くそというか見ていて気持ちよくなかった。
せっかくチャンバラやってんのに…

まあでもそこに目は瞑っておくとして演出というか脚本?なのかちょっとわかんないんだけどテンポが軽い。とにかく軽い。
ああそもそもアクションが軽いからなのか?全体的に雰囲気が軽くてチープ。

この2クールでのハイライトは間違いなくvs斎藤一なのだがそこがより顕著。
旧版での夕暮れから夜にかけての色使いとかひたすら重くなっていく雰囲気とかおどろおどろしさすらあったのがそれすらも軽い。一応シリアスなんだけど…

笑ったところはvs刃衛。
神谷道場でみんなが話し合ってキャラがフェードアウトしたあとそれを刃衛が盗み聞きしてたってシーンなんだけど、誰もいなくなったあとの茂みをズームしながら声だけぐふふって聞こえてきて何だこりゃって拍子抜けした。平成じゃないんだから笑
雰囲気が00年代みたいな感じがするんだよなぁ

次は京都編なのでアクションもりもり。
是非とも改善されてカッコよくなってくれたら…いいなぁ…
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