このレビューはネタバレを含みます
暦が羽川に自分の理想を投影しすぎて「あなたのために死にたい」「僕を救ってくれ」とまで願ったが、実際の羽川は暦が思っているよりずっと人間らしい弱さを抱えており等身大の10代の少女として暦に助けてほしいと思っていた…というすれ違い初恋話、かな。
「助けて」と直接口に出来ない羽川の繊細な気持ち、友達のいない暦が完璧に見える羽川にある種の信仰を抱いていたこと、自分たちを「可哀想」とは決して憐れまないという暦の信念(羽川は憐れんで欲しいのだが)、ジュブナイルとして面白い。