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スターウォーズ:クローンウォーズ シーズン4のshunのレビュー・感想・評価

4.4
全部通して観るのは5、6年ぶりなはず。クローン・ウォーズはこのシーズンからおもしろさが格段に上がりますね

構成は
・モンカラマリ内戦で3話
・グンガンの話が1話
・R2と3POの冒険で2話
・アンバラで4話
・トグルータ奴隷で3話
・ラックスとアソーカで1話
・オビワンの変装と賞金稼ぎで4話
・ダソミア崩壊とモール復活で4話
です

クローン大戦も中盤を過ぎ、その意味や本質を問う話が多くなった印象。
特にレックスがクローンとして自らの存在に疑問を持つアンバラ回は圧巻で第10話は辛口評価サイトIMDbで⭐︎9.3を獲得しているほど

この戦争のために生まれてきた彼らはもし戦争が終結したらどうなってしまうのか?「オビ・ワン=ケノービ」の2話を観た後だとさらに悲しくなりますね。
これまでアナキンに忠誠を誓い肩を並べてきたレックスの前に現れたクレルのクローンへのあまりに酷い扱いに対し生まれた不信感はやがて反発へ。
自由な501部隊の中でもファイブスは特に進んでいたのだなと改めて思わされる。この先のシーズンを観ても彼を部下に持ったことがいかにレックスにとって重要だったかが分かります。
クローンがジェダイに銃を向ける、構図はオーダー66と全く同じですがその意味は全く違う。システムに疑問を抱いたクローンたちが自らのために立ち上がった瞬間。

アソーカは一人前に近づきつつあり、アナキンとの衝突が減り相性抜群の師弟コンビが見られる。
このシーズンでは逆にアナキンの闇の部分を心配する様子も垣間見ることが出来ます。
モンカラマリ内戦では若き指導者に忍耐や恐怖について諭すシーンもありその成長っぷりを実感できる。
Some leader’s strength is inspiring greatness in others. というセリフがありましたが、アソーカ・タノというキャラクターはまさにこの言葉を軸に戦い続けていて、それが今も世界中のスター・ウォーズファンを魅了しているのだと思います。

キロスのトグルータが攫われ奴隷にされる事件も印象深い。奴隷だったアナキンの過去を知るアソーカ。”Don’t worry, I’ll keep an eye on him.” その言葉が苦しい…
アソーカがもしジェダイ・オーダーに残っていればアナキンの闇堕ちはなかっただろう。でも去ることは必然だった。お互いを心の底から信頼し合ってる2人を見れば見るほど1年足らずでやってくる最大の悲劇に心が苦しくなります。
この回はアソーカが自らと同じ種族を救う話なので過去が語られるかと思いきやそういうのはあまりない。彼女はシリ出身だけど今回のはキロスへ移住した人たちだから少し違うのかも。
彼女の過去が語られるアニメ・シリーズが新たに作られるそうで楽しみです。実写の「アソーカ」ももうすぐだ…

オビワンの賞金稼ぎ変装回もなかなかおもしろい。キャド・ベインとエンボの獲得賞金トップ2がカッコ良すぎる。
ここでは嘘をつかれたアナキンがジェダイに対する不信感を強めてしまう。それを間近で感じ取るアソーカがいいんだよなあ。16話の最後、アソーカと彼女ににもたれるアナキンの2人を写して終わる。
そして18話ではパドメも登場。アナキンから彼女の護衛を頼まれるアソーカだけどパドメとの会話が楽しい。アナキンのことを知り尽くした2人って感じで好きなんだよなあ。

ラストでは遂にヴェントレスとサヴァージのその後が描かれる。ダソミアの魔女はしぶといですね…
ヴェントレスがどんどん魅力的なキャラになっていく。ボバやボスク、デンガーも少しだけ。
そしてモールの復活!「クローン・ウォーズ」シーズン4は復讐の鬼と化したダソミアの息子を復活させるのにぴったりな時期だったと思う。
最後の4話でもエンボ他有名な賞金稼ぎが数回登場してて、背景でただ酒飲んだり話したりしてるだけだけど製作陣の遊び心が感じられる

あと21話では本筋にはほぼ関わらないアナキンとアソーカもちょこっと登場。
「クルーザーに戻らないの?」と聞くアソーカに「久しぶりにまともな食事がしたい」と言うアナキン。
時々コルサントの街に出て2人で食事することもあるのかなあと想像が膨らみます。
この2人の休日や日常を覗いてみたくなる。まあ戦時中に「日常」なんてないかもしれないけど…
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