こたつむり

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第2クールのこたつむりのレビュー・感想・評価

3.5
え?これでもう終わり?
4クールやらないんですか?
これは打ち切りなのか…それとも想定内なのか…ちょっと分かりませんが、シーズン1と比べて駆け足なのは事実。正直なところ、詰め込みすぎだと思いました。

でも、考えてみれば。
これまでのガンダムだって終盤は怒涛の展開。
『ZZ』なんて“陽気なアニメ”というコンセプトを忘れたかのような悲劇の連鎖でした。ある意味でガンダムらしいと言えます。

また、専門用語の使い方も同様。
戦争シェアリングとか、開発評議会とか、議会連合とか、フロントとか、パーメットとか、データストームとか、クワイエット・ゼロとか。ろくに説明もないので頭がスポンジです。

更に登場人物たちの心情も揺れに揺れて。
「これはエゴだよ」と言いたくなるほどに、各自の想いが炸裂するので、物語に付いていくのが精一杯。うーん。これもガンダムらしいですなあ。

ただ、国同士の争いではなく、一企業が大きな力を持っている…というのが現代っぽい味付け。確かに現実でも同じ構図はありますからね。時代の空気を見事に読み取ったのでしょう。

まあ、そんなわけで。
2023年における最先端のガンダム。
シーズン1で「ガンダムとは何か?」と考えたのがバカバカしくなるくらいにガンダムっぽい要素が満載のアニメでした…が。

やっぱり、ボリューム不足なのは…なあ。
これは旧世代の感覚かもしれませんが、時間の積み重ねで描けることもあるんですよ。初代ガンダムにしても、一年戦争を生き抜いた、という事実がクルーの結束に繋がったわけで。本作はその辺りが軽い気がするんですよね。

また、折角の登場人物たちも名前を憶える前に終わってしまいました。何度も繰り返して観賞すれば良いのかもしれませんが…スミマセン。そこまでの時間のゆとりは無いのです。

あと、モビルスーツの扱いも同様。
物語の進行を優先させているからか、なかなか印象に残らないんですよね…でも、このスピード感が“令和”なんでしょうか。オールドタイプは滅びるだけなのか…くっ。まだだ、まだ終わらんよ!
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