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ONI ~ 神々山のおなりのkkkのk太郎のレビュー・感想・評価

ONI ~ 神々山のおなり(2022年製作のアニメ)
3.2
日本古来の神々が住まう山を舞台に、おてんば少女・いなりの成長が描かれるファンタジー・アニメ。

Filmarksさんのオンライン試写会に当選しましたので、一足早く観賞させていただきました!
Filmarksさん、ありがとうございます♪

全4話のエピソードの内、今回観賞出来たのは1話と2話のみ。
まだまだ物語がどうなるのかわからないので、感想の書きようも無いのですが、レビュー投稿が試写会参加の条件ですので簡単に記入いたします。

本作は堤大介監督にとって初となる本格的なシリアル・アニメ(過去に『ピッグ 丘の上のダム・キーパー』という全10話のアニメを制作しているが、これは1話5分のミニ・アニメである)。
堤大介監督といえば、かつてはピクサー・スタジオでアート・ディレクターを務め、『トイ・ストーリー3』や『モンスターズ・ユニバーシティ』の制作にも携わっていたというエリート中のエリート。
2014年発表の短編アニメ『ダム・キーパー』(同じく元ピクサーのアート・ディレクター、ロバート・コンドウとの共同監督作品)はアカデミー短編アニメ賞にノミネートされているなど、世界最高峰のアニメ監督の1人なのであります。

そんな堤大介が今回タッグを組んだのは、脚本家・岡田麿里。
『あの花』や『ここさけ』などの話題作を手掛けている、アニメファンなら知らない人はいない超売れっ子。
ちなみにあの問題作『峰不二子という女』の脚本/シリーズ構成を務めたのも彼女であり、個人的にはこの人のことは全く信用していないのだが…、まぁそれは置いといて。

堤大介×岡田麿里という、アニメファンなら要チェックな作品、それが本作なのであります。

率直な感想。
このレベルのクオリティでも、劇場公開させてもらえないのかよ!?
そう言いたくなるほど、アニメーションの質は高い。
これがNetflix限定コンテンツとは、なんとも寂しい時代になったもんだ…😮‍💨

本作は3DCGアニメーション。
…なんだけど、どこからどう見てもストップモーション・アニメにしか見えない!
観賞中も「えっ?これコマ撮り?いやでもこの動きはCGだよなぁ…。いやでもこの実体感はCGには出せないような…。うーん…🤔」みたいな感じで、ぶっちゃけ物語の方には集中できなかった笑
最先端の技術である3DCGを用いて、古来からのアニメ技術であるコマ撮りを再現するという、なんだか本末転倒なことをしているような感じもあるのだけれど、その異物感がこれまで見たこともないアニメ表現を実現させているというふうに思いました。

このCGの実在感。それを生み出しているのは、光や靄、水などといった自然のエレメントの美しさ。
どうやって描写したのか不思議なほど、神秘的な存在感を放つ四元素。
この圧倒的な自然描写こそが、本作最大のチャームであるように思います。

お話の方は正直まだどうなるか全く分からん!
全4話なんだから、最後まで観させて下さいよー😭
あの引きは卑怯だわ。そりゃ続きが気になるって!
2話まで観た感想としては、意外性はないもののかなり堅実な作りの脚本であるというふうに感じました。
でもちょっと子供向け過ぎるかな?どうせNetflix限定コンテンツなんだから、もっと攻めたお話作りをしても良かったのでは無いでしょうか?

『となりのトトロ』ネタや『もののけ姫』の丸パク…もといパロディなど、ジブリ・リスペクトを節々から感じる。
こういうのを観ると、ジブリの偉大さを思い知らされるのと同時に、国や表現技術が違っても結局ジブリからは逃れられないのか…というガッカリ感を覚えてしまう。
ちなみに堤大介監督の奥さんは宮崎駿の姪っ子。宮崎駿と堤大介は親戚関係にあるのです。
そういう人間関係もあって、今回はパロディ多めにしたのかもね。

個人的な好みとはズレるものの、世界のアニメのレベルを知ることが出来る良い作品を観させて貰いました。
いやしかし、このレベルの3DCGとなると、製作費はどのくらいになるのかしらん?日本のテレビアニメとは桁が一つくらい違うのかもね。
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