ゲームをやる前に鑑賞(ずいぶん長いこと積んだまま...)。貧富の差が激しく、教育や保険・医療に至る全てがビジネスに飲み込まれてしまったディストピア世界で、個人のケンカすら格闘チップの性能差が左右する。現実に救いがなく、底辺から這い上がることも難しいため、1話のブレインダンス(BD)ポルノに象徴されるように、メタバースとドラッグによって人民の統治が可能になるとするピーター・ティールのビジョンがそのまま実現しているかのよう。
中盤以降は仲間が1人ずつ死んでいく展開に加え、サンデヴィスタンという軍事用のインプラントを制御するための抑制剤の薬漬けで薬物中毒のような話にもなっていくので、ヤクザもの/ギャングものの王道展開とはいえ、段々と重々しい話に。草薙素子を改変したようなルーシーが吉良吉影のようなファラデーによる脳内レイプされていたり辛い話が多過ぎて、個人的には10話よりもう少しコンパクトにまとめて欲しかった。
ルーシーに関しては、彼女がアニメ制作者のセックスドールになっていたのでは...？と気になってしまって個人的にはマイナス。思い返すと2話でも1話のBDポルノと重ねられていたし(ハニートラップとはいえ)、EDのヌードサービスカットは彼女の自尊心のため/レイプ展開もあって尚更不要だと思うのだけど、そもそもそういうゲームなのだろうか。
