テーマは面白そうなのに、細々した処理が行き届かず、活かしきれない残念な作品。
次世代モータースポーツに、ゲーマー少女を放り込む事で、番狂わせを狙うという設定だが…
この主人公、元プリマ？というかなんかそっち系の経験者らしいのに、現状5話くらいなのに、全くその辺が語られず、なんかしら事情があって辞めたけど、その後引きこもり気味でゲームやってたら、モータースポーツの新規チームがお誘いをかけてきたみたいな流れ。
現実でも確かにゲーマーを雇ってマジもののレーサーにする話があったけど…
本作はなんかもう…全部がしっちゃかめっちゃか過ぎて、欠片も入り込めない…
設定も、キャラ含めマシンデザも、音楽も、作画も良質な部類なのだが、何かが足りない…というかズレている。
美少女で売りたいなら、もっとアザとく振り切るべきだし、モータースポーツとして成り立たせたいならもっと削ぎ落とすべきなのに…とにかく中途半端で全てが尻切れトンボ。
結果として「PVが一番面白い」になってしまう…
素材の質は良いのに、造り手の技量が原因で、ここまで味が落ちるという見本のような例。
キャラの設定を掘り下げるでもなく、とにかく上澄みだけの会話。
レースそっちのけで延々日常回やら近未来設定を押し付けるシナリオ。
モータースポーツとしての利点が取り入れられない、中継の画面をそのまま切り取っただけの演出。
とにかく全てが足りてない、名だたるスポンサー、名優を集めておきながら、よくもまぁここまで派手にズッ転ける事が出来たものだと、感心するほどドンズベリである。
残り半分で巻き返せるのなら、それはそれで伝説なので、それなりに流し観する気はあるが、期待していただけに、落差が凄くて非常に残念だった。
