カーズ3作を見返したついでに再鑑賞。2周目。
毎話10分前後とは思えないバラエティの豊かさと完成度の高さ。カーズという設定の底知れなさを突きつけられる圧巻のわくわくロードムービーシリーズ。
引退を見据えて少し肩の力が抜けたマックィーンの気ままなアフターライフであり、そんな彼の日常を賑やかにしてくれるメーターがひたすら愛おしい。「おまえらほんとに仲いいな」と羨ましくなるほど。すれ違いや不意に出る本音、思わぬ事故（前半エピソードで唐突なのがまた妙に怖い）も旅や友達付き合いの難しさを際立たせていてヘンに見応えがある。
一応、配信限定の短編シリーズなので正直スピンオフとしての側面が強いし大きな利益に繋がるジャンルでも無いんだろうけどそこは我らがPIXAR、一切の妥協無く毎話絶妙にシブい題材で視聴者を楽しませる。恐竜、シャイニング、走馬灯、オカルト、サーカス、トラック（トラック⁉︎）B級映画、マッドマックス。それら全てのお題に対して毎回熱烈なオタクがいるとしか思えないほど高い解像度で話を展開していくので、見ていると微妙に知的好奇心がくすぐられる。この、トガりを隠しきれていない感じが非常にPIXARらしくて面白い。
各話サクッとちょうど気持ちの良い満足度の高さでありながら、ちょっぴりそのジャンルについて詳しくなった気になれる。とっても燃費の良いシリーズでごさあます。
