「輪るピングドラム」では、社会関係における家族とは?という問いかけだったが、本作ではそれも踏まえた上でそうした環境/社会要因が個人(子供)に対して与える逃れられない影響が描かれていたと思う。
そして、ピングドラム同様アイコン的に表現される社会インフラ表現は面白いし、他者が持つ別の顔という映像作品では何度も描かれている描写を、“漏洩します”という独特の表現により、あくまでもいまの社会インフラによって見えている事、自分に見えている視点はインフラによって規定されている事を表現しており、そこが特に好きだった。