真田ピロシキ

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXの真田ピロシキのレビュー・感想・評価

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(2002年製作のアニメ)
3.0
「世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら目と耳を塞ぎ孤独に生きろ。それも嫌なら」という草薙素子の台詞を社会運動腐しの"名言"として引用するネトウヨキモオタに吐き気がして作品自体に今ではかなり嫌悪感を抱いている。元々この台詞は喉に刺さった骨のように感じていて、刑事ドラマのフォーマットに仕立てた話は分かりやすく面白かったが、押井守の掴みどころのない寡黙な演出に分からないながらも魅了された身としてはこの分かりやすさは物足りない。大体肉体からも離れてネットを彷徨う存在になった素子がまた公僕として描かれるなんて堕落も甚だしい。このアニメがクソつまらないPSYCHO-PASSをはじめとした権力萌えサブカルオタクアニメの走りなんじゃないかね。余計なもん作ってからにと思うよ。PSYCHO-PASSと違って面白いことは面白いんだけどね。原作のエピソードも交えつつ調理してて。短編アニメも作られてたタチコマの可愛さ。でもこれも姑息なマスコットだよなあ。押井守は好かなくて映画に出さなかったんだっけ?