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外見至上主義のblacknessfallのレビュー・感想・評価

外見至上主義(2022年製作のアニメ)
3.6
デブでブサイク(しかも貧乏)なことからいじめに遇ったり周囲から冷やかし蔑みの目で見られる辛く惨めな日々を送ってた主人公の高校男子が転校初日の朝に目覚めるとバキバキのイケメンに変身していた。
彼は新しい学校でイケメンとして学園生活を送る。

ルッキズムにフォーカスした学園モノという今日的で既視感のある設定だけど、イケメンに変身が主人公の体が元のブサイクとイケメンの2つになり寝て目覚めると入れ替わるシステムはかなり斬新に感じた。迂闊に寝てしまうと部屋で横たわるブサイクの本体になり、友達といるイケメンは死体状態になったりするユーモラスなサスペンスコメディな味付けが『闇金ウシジマくん』の影響受けたと語る残酷で惨たらしい暴力やいじめがあり、ウシジマくん以上にも感じるいじめっ子達の胸糞悪さを緩和してくれて、ヘヴィなテーマとストーリーに圧迫されることなく見れた。アニメと言えど韓国の作品はどぎつさとユーモアのバランスが絶妙なんだよな笑

これを見ると、テーマであるルッキズムの残酷さと愚かさ罪深さを考えずにはいられなくなる。主人公の性格はまったく同じでやることも変わらない、なのにイケメンバージョンでは称賛され、ブサイクバージョンでは誰も評価しないどころか嘲笑されたりもする。
表層的なかっこ良さと雰囲気ばかり持て囃される風潮が広がる世界では誰しもルッキズムの奴隷になり人を傷つけ自分もコンプレックスに苛まれる。パーフェクトなルックスを持つ者以外は。

日本だってそうだよな。過度にルックスの良さを偏重してると感じる場面が多い。特に女性が何か社会的な主張をした時なんか反対意見の男が論で勝てないとなると、女性のルックスを誹謗し、モテない不満を社会にぶつけてるだけだと女性の意見を貶めようとする。これ、その女性が美人なら絶対そんなこと言われないから。そしてそれが一定の支持を得てしまうおぞましい現実がある。

どんな場合でもどれだけ考えが違っていても女性のルックスを誹謗してはダメだよ。例え相手が片山さつきのような困窮者の尊厳を傷つける差別発言を連発するような女でも間違っても「鬼畜で醜悪な心根が顔相に出まくりだからって誰だからわからないような修正してんじゃねーぞ🤪」とか言っちゃダメなんだよ。でも、片山さつきと杉田水脈にはいいか言っても。だってこの二人は筋金入りのファシストで今まで多く弱者の尊厳を踏みにじる発言してきたわけだし。ファシストく○ブ○バ○アども地獄で業火に焼かれろ🔥
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