トムヤムくん

Buddy Daddiesのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

Buddy Daddies(2023年製作のアニメ)
4.8
殺し屋のバディが仕事の依頼でとある男を殺すが、そいつには娘がいて自分たちが代わりに育てることになってしまう…。

同じく擬似家族モノの『スパイファミリー』でも描かれていたように、「家族」というものは血の繋がりでも性別でもないというのが、現代の価値観にあっているし、お父さんが二人いることでそのメッセージ性に色味が増していて良かった。そして、それについて誰も疑問を抱かないというのが素敵すぎる。

また結局血が繋がっていても繋がっていなくても、お父さんが二人いようとも、どこの家族も悩むことは変わらないよねみたいな普遍性もあったし、子供がいることで気づけることも沢山あって、小さい子供と接したことがある大人なら誰でも共感できるような「あるある」が沢山詰め込まれていたのも楽しめた。

また本作は決してBL作品ではなく、最後の最後まで徹底してブロマンスとして描き続けることで、余計な情報が邪魔することなく楽しく観れたのも良かった。子供の描き方も上手いし、殺し屋と育児を両立しなきゃいけない設定も見事にバランスが取れていて面白い。


ただ最終回のラストのラストだけはまじで苦手な展開すぎて…「あ、それ見せてまうんや…」ってなってしまったのだけ残念。ちょっと描きすぎというか、答え合わせしすぎというか…。次回作があるならまだ許容範囲だけど、もし無いのならご想像におまかせの方が嬉しかったかも。