青の

葬送のフリーレンの青ののレビュー・感想・評価

葬送のフリーレン(2023年製作のアニメ)
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【 ヒンメルならそうする 】

※原作未読/アニメ6話まで視聴

月並みだけど、好みは人それぞれ。
でも個人的には今のところ大満足です(6話まで)。

ティザーでチラ見し、なるべく予備情報も得ないようにしつつ、その分かなり期待していた。
うん、今作は十分心を震わせてくれました。

やたら『なろう系異世界転生モノ』が乱発され、やや食傷気味だったし、正直「またか」な印象しかない昨今だった。
ところがこの意外性にはヤラレてしまった。

ある冒険の後日譚と言うことで、斬新なプロットの様にも感じるが、実際にはさほど珍しくはないのかも。
実写映画でもアニメでも、エンディングや最終回には「その後主人公達は..」的なカットが差し込まれる事はよくある。
また『外伝』等で「その後」が描かれたり。

では、何が意外だったのか。
あくまで今現在までの印象だが、その『穏やかさ』ではないだろうか。
老いて生身での別れを経て、その仲間達の想いを辿る旅というのは、洋画であれば『ビッグフィッシュ』や『ニューシネマパラダイス』のような「その人の想いを語らう」作品に近い。
つまり、穏やかに墓前で思い出に浸る趣きだ。

もちろん基本はファンタジーなので、魔法をぶっぱしたりドラゴンとのバトルやギャグ等、愉快痛快なシーンはあれど、なんせ叙情的なパートとのバランスが秀一だ。

亡き人に想いを馳せながら、昼下がりにそこらを散歩するかの様な心地良さがある。


—〆—
まだまだ始まったばかり。
今後の展開如何で転び様も変わるかもしれない。
『ヴァイオレット〜』にも感じた「泣かせる気満々」に全振りせず、バランス良く見せて欲しい。
なんせ『ぼっち・ざ・ろっく』の監督さんですしね、期待しています。
青の

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