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葬送のフリーレンのj3livingのレビュー・感想・評価

葬送のフリーレン(2023年製作のアニメ)
4.4
TVアニメを観るなら一つ前期(から)のヤツを配信で観るのがいいな。一気見できるから次週までヤキモキして待つ必要がない。

この「葬送のフリーレン」も話題になってることを知ってから(ていうか放送開始から4ヶ月以上経ってから)一気見した追いつき勢。
いやイイ!!

熱いぜ!とか号泣!とかそういうんじゃないけど、架空の世界なのに何故か郷愁を誘う世界観、仲間の種族の違いによる寿命の差、年月の感じ方の差がキモとなっている。
主人公はすでに千年以上生きているエルフの少女。少女…千年以上生きてるけど…。
魔法の師匠も仲間になった人間の若者も自分よりどんどん老けていって遂には死んでしまう。
そういうもんなんだと割り切って、今まで人間に必要以上に興味を抱かない様に生きて来たけど、魔王討伐のパーティとして過ごした「たった」10年を経て人間に対する思いを改める。
人生もそろそろ黄昏時かな、と思い始めた私にはグッと来ます。

フリーレン役の種崎敦美さんも良い意味で見た目の少女感に「沿ってない」声の演技がいいんだよな。千年以上生きてるし。でもかわいい。フリーレンかわいいよフリーレン。

ダンジョンズ・アンド・ドラゴン○ もドラク○もマジック・ザ・ギャザリン○も通って来なかった私としては、剣と魔法の異世界で勇者パーティが魔王と戦った時代、と言われただけでは全く食指が動かないわけだけど、この物語は視点自体がゲーム性とかそこにはない。ステータスがどうのMPがどうのもない。
原作は少年サンデー連載だし迫力のバトルシーンも度々あるものの、フリーレンや新旧の旅の仲間のそれぞれが放つほっこりオーラが作品全体の印象を柔らかくしている。

日本の異世界系漫画、アニメは何らかの「それ系」ゲーム経験者向けに作られることが多いけど、これは別格。作画もキャラクターの描き方を中心として美しい。全編を通してどこで一時停止しても絵になるのではないか、と思わせる説得力がある。
万人におすすめです。もっとバトル見せろ!っていう層は置いといて…。



それはそうと、わたくしは本作でより一層声優種崎敦美さんのファンになりました(因みにスパイ×ファミリーはほとんど見てません。悪しからず)。
もう少し経って落ち着いたら、さあ2周目に突入だ!(春アニメは豊作揃いの予感がするから無理か…)
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