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キングダム 第1シリーズのmatchypotterのレビュー・感想・評価

キングダム 第1シリーズ(2012年製作のアニメ)
4.4
悔しいほどに映画が観れない。
映画が観れないから、僅かな隙間を縫ってアニメに耽る。悔しさをぶつける。
模試をする時間を作れないからひたすら英単語の反復練習をするかのように、、、。

今年は実写『キングダム』の続編がやってくる。
ちょっと前にコミックは50巻ぐらいまで読んでたからもう1回最初から、、、と思ったけど、それはあまりにもタフ過ぎる。

そこで気付いた、アニメ。これは良い。これはアツい。
このシーズン1の最後が次の続編。例の天下の大将軍、王騎の件。アツい、泣ける。

「童信。そもそも、天下の大将軍の私に直々に稽古をつけてもらおうなんて虫が良すぎますよ。そんなことは自分で戦場で学びなさい、バカモノ、コココココ。」

このシーズン1は、信がよく理解もせずに、村の底辺の下僕の分際で「天下の大将軍になる!」とか、どっかのゴム人間みたいな“ほざき”から始まり、その天下の大将軍の意味を知り、圧倒されるまでの話。

序盤の、信の下僕仲間の唯一無二の親友、漂との切磋琢磨からの彼の大抜擢からの別れと別れ。
これがかなり引っ張られるから少し「漂!漂!ひょぉぉぉぉぉう!」と、くどさが否めないがそれが全ての始まりであり、ここからの壮大な話の礎だから、後から考えれば色濃くベースが作れてる。

個人的には尾到の件が好き。
尾平との兄弟の絆とか信との友情、そして、地元の悪ガキとして競り合ってた信の戦場での活躍に共に一喜一憂し、成長し、信を信じて自分を奮い立たせて支える仲間たちの存在感が、この時点から際立ってて良い。

ただ主力の強いメインキャラだけの話にしないところがこの『キングダム』の面白いところ。
戦場での戦いもあれば王宮の政治の駆け引きもある。

戦場ではちっぽけな存在の歩兵1人1人にドラマがあり、そのちっぽけな積み重ねが“戦”となる。
そして、大局で見ればただの駒でしかない常に満身創痍の奴らが戦局をひっくり返す。

そう、ひっくり返す奴がいる。ひっくり返す奴がいることを知ってるか知らないかが大局を見てる将軍の器の違いにもなったりする。

大軍を率いているからと言って小局に気を配らなければ首を取られる。
絶体絶命でも、小さなとこから活路を見出せば大勝利を収め、そして手柄を授かる。

単純明快な生き死にと栄華盛衰の仕組みの中にダイナミックで繊細な積み重ねがある戦。

ここから下僕あがりの信と弱小王の政の、藁にもすがるような小さな1歩からの大野望が幕を開ける。

楽し過ぎるぞ、『キングダム』。
今回の実写はここっぽいけど、早速シーズン2を続きを観たくて仕方がない。そこそこまで先を知ってるけど改めて観ても熱くなれる良きアニメ。

しかしながら、この1つ前に観たアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』。
あの神シーンの連続の最先端のクオリティの歴史的大ヒットアニメの後だったのでそこのクオリティの差というか、予算の差と言うかは感じずにはいられなかったが、そんなことはこの熱き男たちの前ではどうでも良いのである、、、コココココ。


F:1726
M:3342
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