彦次郎

六道の悪女たちの彦次郎のレビュー・感想・評価

六道の悪女たち(2023年製作のアニメ)
3.6
不良高のいじめられっ子六道桃助が額に光る六芒星から悪女にだけモテる能力を得たことで学園生活が変わるヤンキーバトル&ラブパニック。
能力からするとと女子をはべらしてスケベを楽しむハーレムモノを連想させますが原作がチャンピオン連載とあって気弱な少年が熱い思いを発揮させ仲間を増やしていく寧ろ王道的な物語となっています。ヤンキーモノだと主人公の腕っぷしが強くない場合作中で最強もしくは最恐な存在が提示されるのが常です(例:『疾風伝説 特攻の拓』や『東京卍リベンジャーズ』)。本作では最強かつ最凶な人物がメインヒロインである向日葵乱奈さんなのが特徴。切れ長で短ランみたいなセーラー服を着た容姿端麗な超絶美女ですが冷酷な目つきで暴力衝動のみで行動するという危険人物。そんな彼女が六道の前だけ一途な乙女になるのが面白いです。普通の作品だと新キャラ(悪女)が増えると1番手は霞そうなものですが乱奈さんは話が進むに輝きを増していたと思います。
バトル漫画だと初期の友人関係は希薄になりがちですが本作登場の大佐や課長はいじめられっ子ながらも男気を示し友情を育むのが良かったです。嫌な奴だった飯沼が信頼できる良き友人になったり悪女たちが次々とトラブルを解決していくなかで仲間になっていく過程が実に爽やかでした。
アニメ版はキリのよいところで終わっていますが原作ではこの後から面白いので極めて薄い可能性ながら(アニメ版の評価が高くないため)2期を期待したいところです。

余談。
各キャラが手拍子していく可愛いエンディングの曲はTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE(EXILE TRIBEはEXILE一族の意味らしい)による『Love Will Find A Way』。高くクリアな音が心地よい良曲で本作に合っていたと思います。
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