パピワン

PLUTOのパピワンのレビュー・感想・評価

PLUTO(2023年製作のアニメ)
4.3
「お前がロボットか?実によく出来ているな、人間そっくりだ。愚かなところまでそっくりでなければ良いが」

クッッッッソ面白かったッッ!!
元々は鉄腕アトムの「地上最大のロボット」というエピソードを浦沢直樹が新解釈したリメイク作品。
(1つのエピソードの風呂敷を広げて、ここまで面白くできるとはたまげたもんだ!)

浦沢直樹といえば「YAWARA!」(アニメ好きだった)、「MASTERキートン」(アニメ好きだった)、「MONSTER」(妻がハマってた)、「20世紀少年」(大流行したねぇ)のヒットメーカー。

社会風刺をこめつつ、元々の傑作エピソード「地上最大のロボット」を現代風にアレンジ!
漫画の神様、手塚治虫の作品は漫画界ではリメイクは許されない風潮らしいが、手塚治虫の息子、手塚眞が「浦沢作品の代表作になるようなものにしてください」との約束の下、うまいことリメイク。
全8エピソード。
各1話が1時間くらい!

物語は完成されていて、一度見たら連続して見れちゃう!
登場する世界最高の7体のロボット達も良キャラ揃いで、各エピソードで感動できる…😭

アトム
我れらが日本生まれの鉄腕アトム。
アトムを造ったのは本作だとエヴァの碇司令に性格、見た目、雰囲気が酷似している天才の天馬博士。
アトムのことをなんか違う(色々省略)という理由でサーカスに売っぱらったド畜生。
見た目は少年、しかし性能はまさしくスーパーロボット、そのギャップにより周囲を困惑させることが多々ある。

モンブラン
スイスの山岳警備、環境保全、詩と歌を愛し誰からも好かれるロボット。
物語開始に破壊されてしまい、その事から事件の波紋が広がっていく。
モンブランの死を悲しんだボランティアの数の多さからわかる愛されっぷり…

ゲジヒト
ドイツのスーパーロボット捜査官。
ブルース•ウィリス、ジャン•レノ、ジェイソン•ステイサム、アンパンマンを足して上手いこと割ったような見た目と性格。
今作だと、主人公ポジでモンブラン殺害事件の捜査をしていく。

ノース2号
スコットランドに住む盲目の作曲家ポール•ダンカンの元へ執事として派遣されたスーパーロボット。
ロボットにも関わらず、悪夢を見る。
頑固で偏屈なダンカンだが、ノース2号の過去を知り、音楽を通して徐々に心を開いていく。
劇中で1番の感動エピソード😭

ブランド
トルコの格闘家スーパーロボット。
愛する妻とたくさんの養子ロボットとともに暮らす人の良さげなオッちゃんロボット。
モンブランの親友であり、モンブラン殺害犯への復讐と家族への愛で揺れ動く。

ヘラクレス
ギリシャの英雄、「闘神」の異名を持つ格闘王のイケおじスーパーロボット。
ブランドの親友、ブランドとの試合戦績は全て無効試合となるほどの実力伯仲具合。
自分のことを殺人マシンと自称しているが、スーパーロボット殺害事件が進むたびに「嘆き」、「怒り」の感情が生まれていく…

エプシロン
オーストラリアで孤児院の先生をしているロンゲイケメン。
光子エネルギーを使い、日中はほぼ無敵のスーパーロボット。
弱点はまさしく優しさ
子供達との絆があり、こいつのエピソードも感動できる…😭

物語の大筋のエピソードが面白いのは当然として、世界最高のロボット達のバックボーン、サイドも感動できる…
遊び心としてか、まさかのブラックジャックが出てきたのにはたまげたもんよ!

おれはバカだからよぉ~~~よくわかんねぇんだけどよぉ~~~
ブラウ1589ってやつが鉄腕アトムの傑作エピソードの「青騎士」モチーフらしいじゃあねーか。
鉄腕アトムはノーチェックだったが、こんなに傑作エピソードだらけだと気になってくるなぁ…

めちゃ面白いので超オススメ!
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