プライベート(かつ壮絶)な人間ドラマだった前作『点線に沿って切り取る』に比べて、今回はコミック『コバニ・コーリング』の後日談のような社会派シリーズ......と思わせる第1話だが、流石はゼロカルカーレ、一筋縄にはいかない。
恐らく彼は現時点で世界で最も自分語りが上手いクリエイターだが、同時にどれだけ政治信条/宗教/人種が違う立場にある人間でも、一度知り合った人間を等身大のカメラで捉え続ける努力を怠らない。自らの良心をアルマジロ=殻に閉じ籠れるイマジナリー・フレンドとして切り離すことで内省し続け、有害な男性性の沼から抜け出そうともがき続ける。
ゼロカルカーレ、生涯追い続けます。もっとコミックの邦訳を出して欲しい...
サラは本当に幸せになって欲しい