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SHIROBAKOのshoのレビュー・感想・評価

SHIROBAKO(2014年製作のアニメ)
4.4
アニメ制作における
リアルな現場を描いた作品。

物を作る仕事をしている
全ての人に突き刺さるんじゃないかと思った。

信じられないほどの激務、
金銭的な待遇も良くない、
しかも理不尽な理由でいきなり全てが
ひっくり返ったりもする。

誰がそんな仕事するんだ?
息子には絶対にサラリーマンになってほしい!
とか言いながら
それでも良い作品を作りたくて
日々制作に打ち込んでいる。

え、この話自分のこと?
そう思ってしまうほど苦悩がリアル。

この時点でもう泣きそう。

この作品のすごいところは
重い内容になってもおかしくないテーマなのに
それを面白おかしくユーモアを交えながら
リアルな現場のキツさと楽しさを
描き切ってるところだと思う。

人の苦労話なんて聞きたくないし、
こういう話は苦労話になりやすいのに、
キャラクターの心情描写があまりにもリアルで、
思わず自分と重ね合わせてしまう。

制作進行って何が出来るんだろう
みんな夢を持ってるのに自分だけ
明確な夢がない。
良いものを作りたかったのに
気付けば納品重視で
クオリティをおざなりにしてしまってる
俺はカンヌで作品賞をとりたかったのに!

わかる。。わかりすぎる。。
また泣きそう。

制作進行、キャラデザ、アニメーター、CG、声優、SE、脚本、監督と、
アニメ制作に携わるほぼ全ての人たちに
満遍なく触れながら、
ストーリーは
高校のアニメ研究会時代に
いつかみんなでアニメを作ろうと誓った
新人クリエーター5人を軸に進んでいく。

この登場人物の多さにも関わらず
それぞれの職種の現場や心情描写を
丁寧に描いているところに
それぞれの職種へのリスペクトを感じる。
すごいバランス感覚と、
アニメというテーマに負けない
熱さを感じるアニメのクオリティに
感動した。

物を作るって素晴らしいことだ
作ったものに誇りを持てる様に仕事をしよう
もっともっと楽しんで物を作ろう
そんな前向きな気持ちにさせてくれる
素晴らしい作品だと思った。
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