扇子

PSYCHO-PASS サイコパスの扇子のネタバレレビュー・内容・結末

PSYCHO-PASS サイコパス(2012年製作のアニメ)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

システムの数値というものに管理され、一見平和で安心な世界と思えるそれを当たり前のように受け入れてしまえる人間は気づかぬうちに数値というものに振り回されている…

良いと思って作られたモノが実は人間を苦しめるモノにいつの間にかなっているというのは人間の世界ではずっと繰り返していくのかもしれませんね…

シュビラシステムの正体がストーリーの中で判明した時に、
どれだけ分の思考思想を集めようが頭脳を集めようが、それで全ての人間を理解し把握することは難しく状態を表す数値などは測りきれないのだろうと…
生まれてきた人間の分それぞれに生きて感じて思って覚えたものがあるからで、
そう考えると根本が人間の持つデータの集まりであるならば全てを平等に管理し裁けるシステムというのはあり得ないのではないかと思ってしまいました。

ドミネーターでは数値が測定できない免罪体質と呼ばれる2人も同じようで違っていて。、
システムの一部となってしまった藤間も
それを拒否した槙島も求めていたものは
まだ知らない知識であったり思考思想感情であるのだろうと思うのだけれども
それを全て知り自分の枠の中で管理しようとした藤間と、その枠が嫌でそんなものに左右されない人間の正も負もありのままに出てくるものを見たかった槙島とでは
きっと見えたものは違うのだろうと思った最終回でした。、


そして免罪体質の2人は犯罪を犯し人間を苦しめる事で見ようとした何かを…
公安の皆は誰かを想い誰かの為に感情を揺らし管理されている中でも数値が変動し葛藤したり抑制したりするからこそ藤間や槙島が見たかった何かを知っているのだろうなと感じました。


近い将来に
もしこのような世界がきたら
きっと客観的に見ることができずに
自分もいつの間にか枠の中が平和なのだろうと思い込んでいそうで
色々考えてしまった作品でした

そして
それぞれのキャラクターが立っていて一人一人がストーリーの大切な役目を持っているからどれも見逃したくないと感じますし、それもこのストーリーに惹きこまれる要素だろうなぁと、、そしてシーズン2も観たくなった次第です(笑)
扇子

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