へび

PSYCHO-PASS サイコパスのへびのレビュー・感想・評価

PSYCHO-PASS サイコパス(2012年製作のアニメ)
-
内容も考察も皆さん書かれてることなので、個人的な感想を。
女学園生徒殺人についていえば、槙島は王陵璃華子の殺人をあまりよく思っていなかったことが伺えます。槙島は王凌牢一の芸術作品に惹かれていた筋があり、その娘である璃華子はその芸術的感性を受け継いでいました。かなり残酷な感性ですが、槙島には璃華子の作品(殺人)が気に入らなかったようです。これには狡噛も同じ感想を抱いています。「メッセージ性に欠けているただの子供の遊びである」と。(作中ではオリジナリティがないみたいなこと言ってます。)璃華子が父親から受け継いでいたのは芸術的感性だけで、作品に意味を込める(作品への付加価値)という芸術家としての才能を受け継いでいない、ただの殺人鬼だったことが槙島が彼女を見捨てた最大の要因であり、シビュラにもただの犯罪者扱いされてたのだと思います。
免罪体質者である槙島ですが、それ以前に槙島は命をあくまで平等に捉えていたと思います。特異体質であることを逆手に取った犯罪の数々はどれも理屈では説明できない、感情や心の動きを重んじていました。自身の死の間際でも、共通の価値観を持つ狡噛と、分かり合えないけれどお互いにしか理解できない感情の昂りが失われることを惜しむようでした。同じものを同じように感じているのに、槙島だけがシビュラには受け入れられないことにもどかしさがあったのだと思います。
もう言葉にするのが難しいのであとは見てください。
へび

へび