Ash国立ホラー大学院卒論執筆

Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-のAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

3.7
【現状ではソシャゲ原作アニメ唯一の成功例?】

原作勢的には申し分無さすぎる出来。当初バビロニア(第1部7章)は持ち上げられている割に微妙だな(脚本がなすらしくないな)といった感覚だったが、今作ではセリフ・宝具演出の改編、作画の凄まじさなど、もはや原作を超えてしまっている。

とは言え前半部分は正直とても褒められるものではない。牛若丸のブチ切れやレオニダス王の宝具演出のインパクトなど見どころはあるものの、肝心のキャラや脚本が薄っぺらい。本当に奈須が描いたのか?と疑っちまう。

原作でも後半から盛り上がっくる感じで、アニメ版でもやはりそこからが本領発揮だった。改編シーンも後半から増えていて、特にギルの演説は世界最古の都市国家メソポタミア文明のギルガメッシュ叙事詩のテーマの代弁を成し遂げており、感動ものだった。これこそがFateシリーズが偉大で、かつ日本一のコンテンツへと成長した根源だと思う。



「幽谷の淵より暗き死を馳走しに参った。山の翁、ハサン・サッバーハである」