ムーティ松本

ゆるゆり♪♪のムーティ松本のレビュー・感想・評価

ゆるゆり♪♪(2012年製作のアニメ)
4.9
日常系アニメや萌えアニメは山ほど見てきましたが、やっぱりゆるゆり、その中でも第2期がナンバーワンだと感じる。

いつかは「ここでお別れです」を突きつけざるを得ないことが宿命とも言えるあらゆるギャグ漫画や日常系アニメの中で、ゆるゆりが一貫して提示しているものが「終わらない青春、続いていく日々」であると思う。つまりごらく部とは心の故郷だということです。
第1期の京子の「ずっと一緒にいられるじゃん」だとか、ベストアルバム2の1曲目に収録されている「ハッピータイムは終わらない」とかから、そういう"ある種のメタを織り込みつつ、視聴者にとって永遠のユートピアを創る"ことを自覚的にやっているのではないかと感じさせられたり。

そしてそんな思いを鑑みた上で見る「時をかけるあかり」はやっぱり泣いてしまう。
(このエピソードの冒頭で新入生が入ってくることに関して会話が交わされていること、つまり永遠であるはずのモラトリアムが"前に進んでしまう"可能性が示唆されているのも重要なポイントだと思う。)
皆とずっと一緒にいたい、この世界を何も変えたくないのは「みんな大好き」だから。
散々影の薄さをいじられてきながらも、誰よりも真っ直ぐな心を持った「主人公」が歪んだ時空の中で思いを貫き、そして友人達にあたたかく迎えられる。
(初見時、「探してます!赤座あかり」のビラが写った瞬間に状況を察して涙ポロポロオタク君になった事は記憶に新しい。)
からの、まるでシリアス展開の照れ隠しかのような2段構えのメタ落ちによってまたまた状況をリセット。

うーん、素晴らしいモラトリアムものだ。
\アッカリ~ン/
ムーティ松本

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