このレビューはネタバレを含みます
この作品が無かったら、私がオタクになることも無かっただろう。
"正義のあり方"を問う衝撃的な作品だった。
なぜ切嗣は悪を持って正義を成そうとするのか。世界に裏切られ続けた彼の絶望を知った時は絶句した。切嗣の思想も、セイバーの思想も、それぞれ理想を追い求めた結果だからこそ決して交わらず、故に考えさせられる。
またサーヴァントやマスターたちの戦闘を美麗に描くufotableの力量も凄まじい。
エクスカリバーの息を呑む美しさや、アーチャーとライダーの王道のぶつかり合いなど、数々の名シーンをアニメとして表現出来たのは、間違いなくufotableだからこそ。
そして、バッドエンドの中にある、一握りの希望。それがどう育つのか。
最初から最後まで、全く非の打ち所がない作品だ。