死んだ人間同士をゲームで競わせ、本性をさらけ出させて「虚無」と「転生」に振り分ける。主人公はその裁定者。
軸は毎話送られてくる死者たちの物語。死んだ経緯とその人生。
そしてもう1つの軸が裁定者側の背景。
人ではなく「裁定者」である主人公に、人と過ごさせて感情を宿そうとする。この2つの軸が並行して進む。
すでに死んでいるので死者たちの物語にハッピーな結末はない。哀しい物語ばかりだが、そこまで痛くはなく、鑑賞後の後味は良かった。
オリジナルアニメで風呂敷も変に大きくないし、メインキャラクターも少なめ。
構造がシンプルで分かりやすい。
裁定が終わった死者がエレベーターに乗るのだが、扉が閉まると般若orおかめの面が現れる。
そこで虚無か転生かの結果が分かる演出がいい。
「選定者」が感情も死も知らない「人形」でなくてはならなかったワケ。
感情を持ち、人に寄り添ってしまえば裁定者は壊れてしまうからーーー
人が人を裁くことの難しさ。
ご都合主義でなく、切ないラストが良かった。
重めのストーリーに対して、楽しいOPも良かった。