この物語で何を表現したかったのか、今一つ分からなかったです。
---概要---
天文学会(部活)の高校生たちとタイムループした人造人間なヒロインの話。
幼馴染が事故に遭い続ける展開がシュタゲの二番煎じ感ありありでした。
シュタゲと違って死にはしないんですね。
◆不要な設定・エピソードが多い
原作がノベルゲームらしいので、いろいろと説明できないのは仕方ないのかもしれません。
でも、取捨選択の根拠がいまいちわかりませんね。
唯一の先輩部員の婚約話、部活の名前が○○学会である理由、天文部が学校の治安を守る依頼を生徒会?から受けていること、などなど要らなそうな話・設定が多いです。
変わった要素を入れるなら、それをストーリーに絡めてほしいです。
それに、一番言及されるべきは、何故主人公が幼馴染の告白の返事をした瞬間にタイムリープが終了したかではないでしょうか。
また、何故人工人間が消えた後も関係者の記憶に人工人間の記憶が残っているのかも言及されていません。それなら、記憶が消える展開が要らなかったのでは?
その辺りの説明があれば、この物語で何を表現したかったのかも分かりやすくなったと思います。
◆シナリオ力が低い
シュタゲっぽいと書きましたが、そこまで迫る物もありません。
主人公は人造人間ちゃんが何度も生み出されては、過去に飛ばされていることを知らないようです。
つまり、自身が過去を繰り返すたびに、いろんな方法で幼馴染が植物状態になっていることも知らない訳で。
最後に鍵になっている黒い箱が光ることで、主人公が人造人間作りを始める暗示がありますが、過去に行かせる目的でないなら何のために作るのでしょうか?
付き合いたいからもう一度作り始めるというのがそれっぽいです。
でも、それって愛玩道具にするためですよね。
これから主人公たちが、リアルなダッチワイフを作るために頑張ると考えるとなかなか面白いです笑
◆こんなこと言っても仕方ないけど……
構成を変えればもっと無難に面白くなったんじゃないでしょうか。
一人可愛いヒロインがいるのに、なんの掘り下げもないのが微妙でした。
1,2話で幼馴染が植物状態になり、何度もタイムリープしていることを表現。
3~6話で各ヒロインの掘り下げ。
7,8話で人造人間ちゃんの葛藤。
9,10話で主人公の過去と未来の葛藤。
11,12話で解決編。
これでバランスよくヒロインを描けて、伝えるべきメッセージも表現できる気がするんですけどね。
これでオリジナル要素を膨らませればシュタゲと違ったユニークな作品にもできるはずです。
こう考えると12話のアニメだから、ゲーム原作だから、というのは言い訳になりませんね。
小説や漫画と違い、原作をなぞれないからこそ、アニメとしての面白さを追求してほしかったです。
やっぱりバックトゥザフューチャーは凄い。