しゅうへい

モブサイコ100 IIのしゅうへいのレビュー・感想・評価

モブサイコ100 II(2019年製作のアニメ)
3.5
「視点が違えば世界は別モノだ。」

ごくフツーの暮らしがしたいと願う中学生・影山茂夫、通称・モブ。一瞬で人混みに紛れてしまうほど、サエない外見をした彼は、じつは誰よりも強力な超能力の持ち主だった…。そんなモブと彼を取り巻く人々との青春や恋、静かに降り積もりやがて爆発する数々の感情。そして、かつてモブの前に立ちはだかった謎の組織「爪」の再臨。思春期真っ只中の少年の魂が咆哮する、明日はどっちだ!?

「大事な部分を、自分で選んで生きてさえいれば。僕の人生の主役は僕だから」

自己表現が苦手なモブに自我が芽生え始める。モブの力に依存していた霊幻も自身を見つめ直すこととなる。影山茂夫と霊幻新隆の奇妙な師弟関係とそれぞれ葛藤が描かれ、モブの人間的な成長が物語の主軸となる。弱者を惑わし、結果的に救ってしまう霊幻は教祖のようなカリスマ性がある。そんな彼も導くべき存在に逆に救われる。各キャラの深掘り・心理描写も描かれており前作より大幅にパワーアップした印象。

人間の醜さを集約したような2期。よりダークに、よりシリアスに。一話一話が深く考えさせられる内容に変化。シュール・コメディ色の強かった一期からジャンルが変わった…?『寄生獣』と『僕のヒーローアカデミア』を足して二で割ったようなキャラ達も登場。過去最高のOPとONE先生直筆のアイキャッチも素晴らしい。
しゅうへい

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